2007'08.15 (Wed)
火星の人類学者
![]() | 火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF) オリヴァー サックス (2001/04) 早川書房 この商品の詳細を見る |
私がオリヴァー・サックス博士のことを知ったのは、映画「レナードの朝」を観て。
その後、博士の本を何冊か買い込んだものの、いつものクセで、それらの本はずっと未読の本の山の中で眠ったままに・・。(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
今回、やっと引きずり出してきて、とりあえず1冊、読んだ。
この本には、脳に障害のある7人の患者さんの物語が収められています。
どの患者さんのお話も興味深かったけれど、特に私が惹かれたのは、「トゥレット症候群の外科医」(トゥレット症候群の外科医ベネット博士の話)と、「神童たち」(自閉症でサヴァン症候群の男の子スティーヴン・ウィルトシャーくんの話)、そして本のタイトルにもなっている「火星の人類学者」(自閉症の動物学者テンプル・グランディン博士の話)です。
テンプル・グランディン博士の、「もし、ぱちりと指をならしたら自閉症が消えるとしても、わたしはそうはしないでしょう。なぜなら、そうしたら、わたしがわたしでなくなってしまうからです。自閉症はわたしの一部なのです」という言葉が、とても印象的でした。
サックス博士は患者さんの自宅を訪ねたり、仕事場を見学させてもらったり、旅行に同伴したりしながら彼らを知ろうとする。
病気や障害のことだけでなく、その人自身を。そこにあるアイデンティティを・・。
博士の眼差しは、とても温かだった。。。
“病気や障害なんてなくなればいい”と簡単に思ってしまうのは、怖いこと。
それはそのまま、彼らの存在そのものを否定することにも繋がるから・・。
そもそも、健常って何???
脳の神秘について、正常と異常・健康と病気という概念について、深く考えさせられる本でした。
グランディン博士の著書「動物感覚―アニマル・マインドを読み解く」(動物の感覚を研究した成果を発表した科学ノンフィクション)を、ぜひ読んでみたいです・・♪(^-^)
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